地方議会の議員の選挙の期日を
統一する特例法案について
平成14年11月13日(水曜日)政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
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| 高橋委員長 | これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松野博一君。 |
| 松野(博)委員 | 自由民主党の松野博一でございます。 提出両案に対し質問をさせていただきたいと思いますが、特に、地方議会の議員の選挙の期日を統一する特例法案を中心にお聞きをしたいと思います。 特例法案によって選挙期日を統一する理由をお聞きしようと思ったのですが、趣旨説明の直後でありますから、まず、その対象範囲についてどうなっているかをお聞きしたいと思います。 |
| 高部政府参考人 | お答え申し上げます。 統一地方選挙において統一する選挙の範囲でございますが、平成十五年三月一日から五月三十一日までの間に任期が満了することが予定されている地方公共団体の議会の議員または長について、その任期満了による選挙を三月以降に行う場合、これが基本でございます。 ちょっと細かいことを申しますと、このほかに、補欠選挙等で一定期日が来るものが統一選挙の対象になる、このようになっておるところでございます。 |
| 松野(博)委員 | 今回の統一する主たる目的の一つが、選挙事務の軽減と経費の削減というお話がございました。選挙事務の場合は、事前準備にかかわるもの、告示、広報にかかわるもの、開票作業そして開票後の事後処理があるわけでありますけれども、今回の期日を統一することによって、どのように選挙事務が軽減をされて、経費はどの程度削減をされるかについてお聞きをしたいと思います。 |
| 高部政府参考人 | 今お話がございましたように、選挙の日を統一するということによりまして、長の選挙と議会の選挙が同時に行われるわけでございます。そのことによりまして、投票とか開票でありますとか、選挙会の手続が原則として合一して一緒に行われるということになります。これによりまして、二つの選挙事務を共通した選挙手続として行うことができますので、例えば、投票所、開票所、会場は一つで済むといったようなもの、あるいは共通の事務なんかも一緒にこなせるということで、事務が軽減されるということになるわけでございます。 また、これもお話がございましたように、この時期に多くの選挙が同時に行われますことから、選挙啓発の面でも非常に効率的に行うことができるというふうに考えております。 経費的な面でどのくらい節減されるのかといったお尋ねもございました。これも、団体の規模でございますとかいろいろな条件で一概に言えないところがあるのですが、かつて選挙を同時にやった場合と個別にやった場合とを調べましたところ、選挙の経費については、先ほど申し上げましたような、例えば開票所の経費でありますとか投票所の経費といったような面で、全体として二割から三割ぐらいが軽減されるといったような調査結果もございました。これを大変アバウトに、統一選挙ということでいろいろな前提を置いて大ざっぱに推計いたしますと、一緒にやることによりまして、八十億程度の節減が図られるのではないかというふうに推計いたしているところでございます。 |
| 松野(博)委員 | 投票時間が二十時まで延長されまして、また、不在者投票の要件の緩和がされまして有権者が投票しやすい環境づくりが進んでおりますけれども、一方で、投票時間の延長や不在者投票の要件緩和によって開票作業等の負担が増大しております。 その中で、電子投票制度というものがあるわけでありますけれども、この電子投票制度に関し、これまでの実施の状況と今後の導入の見込み、そして電子投票制度が導入をされました場合、事務の軽減等に関してはどのような効果があるのか、そのことに関してお伺いをしたいと思います。 |
| 高部政府参考人 | 電子投票についてのお尋ねでございました。電子投票につきましては、昨年法律を制定していただきまして、地方団体の選挙について実施が可能となったわけでございますが、本年六月二十三日に第一号として、岡山県新見市の選挙において導入されたところでございまして、この選挙はおおむね円滑に執行されたところでございます。 今後の見込みといたしましては、現時点で、これは制度を導入するためには条例の制定が必要になるわけでございますが、この条例が制定されているのが二団体ございます。広島市、これは安芸区のみで実施されるわけでございますが、広島市、それから宮城県の白石市で九月の議会において条例を制定いたしまして、それぞれ来年の選挙に向けまして具体的な準備に取りかかっているといったような状況でございます。 なお、ことしの九月三十日現在で、私ども、この電子投票への取り組みの意向といいますか、どのように取り組んでいくのかということで、地方公共団体の御意見といいますか、意向を尋ねているところでございますが、この結果によりますと、現在検討中というふうに答えていただいた団体が、市区町村でございますが、約四百五十団体ございまして、私どもの評価といたしまして、多くの団体で前向きな検討が行われているのではないかというふうに考えているところであります。 電子投票の導入に伴います事務の軽減についてもお尋ねがございましたが、ともかく電子投票の議論につきましては、私どもとして研究会をつくっていろいろ研究させていただいたところでございますが、この契機は、投票時間の延長に伴いまして開票事務が深夜に及ぶということから、現在の開票事務が大量の動員により人海戦術でやっているというような状況でございますので、なかなか人を集めるのも苦労するというようなことが契機となっているわけでございます。 そういう意味で、事務負担の軽減というのは、記録媒体に記録が入りますと、これを読み込む作業だけになるわけでございますので、岡山の新見市の事例でも、担当職員が二名で、約二十五分で集計をしたといったような状況でございますので、このメリットが実証されたのではないかというふうに考えているところでございます。 私ども総務省といたしましては、今後とも電子投票の導入を検討している地方公共団体に対しまして、新見市の事例なんかも参考にいたしまして、事務軽減のメリット等も含めたいろいろな情報提供に努めまして、今後、地方公共団体のこのような取り組みがさらに進められるように努力してまいりたい、かように考えているところでございます。 |
| 松野(博)委員 | 先ほど統一地方選挙の期日を統一することで啓発等がやりやすくなるというお話がございましたけれども、今、全般的に低投票率が続いております。その中で、統一地方選挙期日統一によって啓発以外に投票率を向上させる上でどのようなメリットがあるとお考えか、お聞きしたいと思います。 |
| 高部政府参考人 | 統一地方選挙の投票率の面でのメリットについてお尋ねがございました。 全国で多数の地方公共団体の選挙の期日を統一して執行するということによりまして、選挙の期日が特定されますために、選挙民の方々が選挙の期日を認識しやすいといったメリットが一つあろうかと思います。 また、一回投票所に行くことによりまして複数の選挙の投票が可能ということで、選挙民の利便にも資するのではないかというふうにも考えられます。 また、三つ目といたしまして、国、都道府県、市町村が一斉に啓発活動を行いますとともに、一緒に行われることによりまして、報道機関による報道も集中して行われるといったようなことも期待できるということで、選挙民の方々の関心も高まっていただけるのではないかといったようなことが考えられるわけでございまして、単独で個別に地方選挙を実施する場合に比べまして投票率の向上が期待できるのではないか、かように考えているところでございます。 具体的にどの程度投票率アップに寄与するのかというあたりはなかなか難しいところでございまして、いろいろな条件もあろうかと思いますので、単純に言うことは難しいとは思うんですが、一つの例としてお聞きいただければと思うんですが、前回の統一地方選挙において行われた都道府県選挙の投票率の平均値は六五・一六%でございました。これに対しまして、他の個別に行われた直近の知事選挙の投票率の平均、統一ではない選挙の一番近いところの知事選挙の平均をとってみますと、四九・七九%といったような状況になってございますので、この差が一五%ほどあるわけでございます。 この一五%分が統一選挙による効果だと丸々言えるのかどうかというのはなかなか難しい面もあるのかもしれませんが、いずれにしても、統一することによりまして投票率のアップが期待できるのではないかというふうに考えているところでございます。 |
| 松野(博)委員 | 地方議会選挙の例ではありませんけれども、先般行われました衆参の統一補欠選挙におきましては、全国的な抵投票率でございました。特に、参議院の補欠選挙、千葉県選挙区におきましては全県下平均で二四%という投票率でありまして、私も千葉県選出の議員でありますから、反省をしなければいけないなと思うところがあるわけでありますが、この低投票率の理由として、政治、政党また政治家に対する不信が原因ではないかというふうなことも言われております。 しかしながら、私は、一方で現状の日本においては投票に行かなくても、極端な話、日本が経済的にすぐ没落をしてしまうとか、安全保障上のゆゆしき事態が起こるとか、また発言や結社といった活動の自由が制限をされる、そういったことはないであろうという政治に対する過信もこの低投票率の原因になっているのではないか、そういうふうに思うところがございます。 今日の各種選挙全般におきます低投票率、まさに民主主義の根幹にかかわる問題でありますけれども、このことに関してどういう御所見をお持ちか、大臣にお聞きをしたいと思います。 |
| 片山国務大臣 | 今、委員が言われましたように、近年の国政、地方選挙、ともに低投票率ですね。特に、今お話のございましたせんだっての補欠選挙は、特に千葉県、神奈川県、大都市圏で大変低うございました。 いろいろな理由が考えられまして、補欠選挙だったからとか、秋の行楽シーズンで天気がよかったからとかいう理由もありますけれども、しかし、基本的には、今、松野委員が言われましたように、やはり若い人を中心に、政治離れというんでしょうか、政治無関心というんでしょうか、そういう雰囲気があることも、この低投票率の理由だと思います。 今、委員言われましたね。切実さがもっと、例えば開発途上国等に比べて、やはり生活その他の切実さがないので、ある意味では政治を離れてもしっかりやっていけるところがあるんだという見方もありますけれども、しかし、やはり民主主義は、投票にみんな参加してもらう、選挙に参加してもらうということが必要だ、私はこう思っておりまして、このまま投票率が低くなっていくということは大変憂慮すべき事態ではないか、こう思っております。 選挙を担当します総務省としましても、投票率が上がるように、選管や関係団体とともに今後とも頑張っていきたい。きょう、実は明るく正しい選挙運動の五十周年なんですね。午前中、日比谷公会堂で表彰してまいりましたけれども、そういう関係の団体の皆さんにも頑張っていただく。また、各政党や選挙に出られる候補者の皆さんも、選挙民の皆さんに関心を持っていただくような活発な選挙運動をやっていただく、あるいはその争点を明確にするような努力も一方では必要ではなかろうか、こう思っておるわけであります。 |
| 松野(博)委員 | 以上で質問を終わります。 |