憲法調査会
日本国憲法に関する件
平成16年6月10日(木曜日)
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| 松野(博)委員 | 自由民主党の松野博一でございます。 憲法の前文について意見を言わせていただきたいというふうに思います。 憲法の前文は、国家の包括的な意思を国内外に表明する極めて重要な部分であると認識をしております。現行の日本国憲法は、その前文において、日本国民が国家の名誉にかけて全力で達成すべき理念として、その方向、範囲に対して、大きくは二つの分野を挙げています。 一つは、日本国内において日本国政府と国民の間において実現されるべき内容。主権在民でありますとか基本的人権を中心に規定をされておりまして、これを受けて、本文の各条項においてそれを具現化すべき条文が規定をされているわけであります。 もう一つは、前文のかなりの部分を占めまして、全世界の国民に対して日本が果たしていくべき役割が掲げられております。平和の維持でありますとか、専制と隷従などの除去が挙げられているわけであります。幾分抽象的な表現でもありますけれども、しかし、問題は、この部分を具現化すべき条文というのは本文の中に規定をされていないということでありますし、今までも議論がありました、九条をめぐる議論というものが整理をされていない結果、これらを具体的に日本の行動として示していくことが現状において困難だということも挙げられるかと思います。 人権に関しては、日本国内において保障されるレベル、これは日本国憲法が意図するものでありますけれども、国内において実現されるレベルと日本国憲法が望む全世界の国民において達成されるべき人権の性質とレベルというのは違うというような意見も小委員会の方の参考人質疑の中でも出ました。 もちろん、それぞれの国家に主権があり、憲法やそれに類する基本法におきまして、その理念、守るべき人権が規定されております。独立国の主権、伝統、価値観を尊重するということはもう言うまでもないことでありますけれども、国際世論の中で集約されていく内容、全世界の国民に共通する普遍的な問題や危機意識に対して、今後日本が全世界に対して果たしていくべき使命を今よりもさらに明確に、具体的に前文の中にうたっていくということは非常に意味があることではないかというふうに思います。例えば、地球環境に対する日本の責任等を明確に記していく、そういう必要性を感じます。 以上でございます。 |